2021年3月21日日曜日

難関大学合格割合の比較

声の教育社の最新の過去問集が間も無く発売されますね(楽天はこちら)。早めに購入してお子さまのやる気アップにつなげてはいかがでしょうか。過去問については、以下の記事も参考にしてください。

さて、Inter Eduで、東大、京大、一橋、東工大、国公立医学部の合格実績が公表されていたので、以前の記事内容をもとに、表にしてみました。

サピックス偏差値60以上の学校で、卒業生数に対する、各大学の合格者割合を見てみました。
①東大
 東大の合格者数
②東大~東工大
 東大、京大、一橋、東工大の合格者数
③東大~国医
 ②プラス国立医学部の合格者数

で比較しています。
※数字が誤っていたら教えてください。


まずは、現役と浪人の合格者数割合です。
現役浪人合計
①東大割合②東大~東工大割合③東大~国医割合
筑駒55.3%筑駒57.8%筑駒70.8%
開成36.9%聖光43.5%桜蔭55.5%
聖光34.3%麻布38.3%聖光52.2%
桜蔭31.0%開成36.9%以上駒東45.5%
麻布27.3%桜蔭35.8%日比谷43.0%
栄光26.7%栄光35.2%麻布42.1%
駒東25.0%駒東33.9%渋幕37.4%
日比谷20.4%武蔵32.9%武蔵37.1%
渋幕18.3%日比谷32.4%開成36.9%以上
武蔵16.5%小石川29.7%栄光35.2%以上
渋々16.0%渋幕27.0%海城30.7%以上
海城14.6%渋々26.2%小石川29.7%以上
筑付12.6%筑付23.0%渋々29.1%
小石川11.6%海城18.9%以上豊島岡26.6%
豊島岡6.0%豊島岡12.9%筑付26.2%以上
広尾0.9%広尾2.8%広尾5.3%
※白抜きの学校は、一部未公表の数字があるため、現時点で判明している数をもとにした最低限の数値です。今後合格者が発表されることで、この数字以上となります。

以下、学校名の後ろのカッコは2016年のサピックス偏差値です。(複数回受験校は1回目、共学校は男子の数字)
  • 筑駒(70)は、東大~国医学部まで入れた③が7割と驚異的な数字です。中学受験の難易度を考えると、納得ですね。
  • 桜蔭(62)は、医学部志望が多いようで、③は筑駒(70)に次ぐ数字となっています。
  • 開成(66)は東大以外の数字が未公表なので、公表されたら②③の数字がどこまで上がってくるでしょうか。
  • ③で見ると駒東(61)が4位に入って、麻布(60)を抜いています。当時は駒東の方が偏差値が高かったのですね。
  • サピックス偏差値が相対的に低めの学校も、東大合格率は10%程度のところもありますが、国公立医学部まで含めると3割近い数字となっています。
  • 神奈川で見ると①②ともに聖光(63)が栄光(61)に勝っています。
  • 共学で見ると、渋幕(63)が①③でトップ、小石川(56)が②でトップになっています。
  • 広尾は2016年は医サイ偏差値が50と今(61)に比べると低い時代でしたので、これからの急上昇が期待されます。

続いては、現役生に限った数字です。
現役
①東大割合②東大~東工大割合③東大~国医割合
筑駒43.5%筑駒44.1%筑駒50.3%
聖光30.0%聖光37.0%桜蔭46.7%
開成27.2%桜蔭30.6%聖光45.2%
桜蔭26.6%小石川28.4%駒東31.7%
栄光19.3%開成27.2%以上日比谷30.7%
駒東17.0%駒東25.0%小石川28.4%以上
麻布15.8%日比谷24.6%渋幕27.6%
日比谷15.5%栄光23.9%開成27.2%以上
渋々13.6%武蔵23.5%武蔵24.7%
武蔵13.5%麻布21.2%海城24.5%以上
海城13.3%渋々20.4%栄光23.9%以上
渋幕12.6%渋幕19.4%麻布23.2%
小石川11.6%筑付16.5%豊島岡22.6%
筑付9.6%海城15.5%以上渋々21.8%
豊島岡5.4%豊島岡11.7%筑付16.5%以上
広尾0.9%広尾2.8%広尾4.4%
※白抜きの学校は、一部未公表の数字があるため、現時点で判明している数をもとにした最低限の数値です。今後合格者が発表されることで、この数字以上となります。

  • ここでも筑駒(70)がトップですが、桜蔭(62)の数字が相対的に上がっています。
  • 現役で半数近くの生徒が東大~国医に進学する、筑駒(70)、桜蔭(62)、聖光(63)は素晴らしいですね。
  • 開成(66)は東大以外の数字が未公表なので、公表されたら②③の数字がどこまで上がってくるか楽しみです。
  • 現役に限ると、数値が大きく下がる学校もあります。現役にこだわるか、浪人しても上の学校を目指すかの校風の違いでしょうか。
  • 現役で見ると駒東(61)が麻布(60)武蔵(55)に①②③の全てで勝っています。実績からすると御三家と言っても申し分ありません。
  • 神奈川で見ると①②ともに聖光(63)が栄光(61)に勝っていますし、差も広げています。聖光(63)は現役実績もよく、伸び盛りの学校ですね。
  • 共学校のトップは①は渋々(54)、②③は小石川(56)となりました。両校とも直近のサピックス偏差値は渋々が58、小石川が60と上がっているので、今後の伸びも期待できます。なお、小石川(56)は国立医学部の数字が出てきたときに、③の数字で日比谷高校を追いこすのかが注目です。
  • 広尾は2016年は医サイ偏差値が50と今(61)に比べると低い時代でしたので、これからの急上昇が期待されます。
簡単な比較ですが、以上となります。

中学校選びには、「東大」にこだわるのか「京大、一橋、東工大」「国立医学部」も視野に入れているのか、「現役」にこだわるのかも含めて考える必要があると思います。

率で比較するだけでも、単純な人数での比較とは異なった結果が出てきますので、皆様も、ご自分の重要視する指標について色々と比較してみてはいかがでしょうか。


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2021年3月20日土曜日

日本のすがた2021の取組ページ

先日記事にしたデータバンクの先取りですが、ご紹介した日本のすがた2021 (楽天はこちら)のどのあたりをやれば良いかが書いてありませんでしたので簡単に書いておきます。転載禁止です。

1.農業・水産業

p60の3、p61の6、p63の11、p64の12、p67の18、p68の19、p69の21、p73の8、p78の6、p86の13

2.工業、その他

p91の4、p127の7、p128の8、p130の1、p135の1、p136の3、p178の4、p201の4

以上となります。
データバンクの改定がない限りはこの内容はそのまま使えると思います。日本のすがた2021 (楽天はこちら)がお手元にある方は、参考としてください。




2021年3月17日水曜日

サピックスオープン に向けた直接入力試行実施

こんばんは。春期講習という嵐の前の静けさのような日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

学校によっては、声の教育社の最新の過去問集が来週あたりから発売されますね(楽天はこちら)。
以下の記事には色々書いていますが、我が家は第一志望校は声の教育社の最新版を買おうと思います。


さて、4月のサピックスオープンは1000点満点のテストであり、自己採点アンケートをするにも比較対象がありません。

そのため、直接点数を入力していただいて、そこから平均点予想をすることを考えています。
ついては、3月復習テストについては従来の自己採点アンケートと、サピックスオープンに向けた試行実施としての直接入力方式の2通りでアンケートを実施しようと思います。

プロトタイプをこちらに作りましたので、是非お試しに入力してみてください。数字は適当で構いません。

結果はいつものこちらのいつものスプレッドシートの左下から見られます。

なお、重複入力を避けるために、グーグルのIDが必要となります。ログインのうえ、入力ください。
また、メールアドレスは取得しないようにしていますのでご安心ください。






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2021年3月15日月曜日

データバンクの先取り

データバンクの先取りとしての日本のすがた2021 (楽天はこちら)を購入したことは以前の記事に書来ましたが、どの部分が活用できるか調べましたのでご報告します。転載禁止です。

1.データバンクとは

 まずはデータバンクとは何かから説明します。これまでサピックスの地理では、統計データについて覚えるように言われていないと思います。例えば、高知県が促成栽培でナスを作っていることは習いましたが、ナスの生産高の県別の上位県がどこかまでは覚えるように言われていないと思います。
これは、年度によって順位が変わってしまうことがあるためで、受験時に覚え直すのを避けるためです。
サピックスではこれらの各種データは夏に配られるデータバンクというプリントで一気に覚えることとなります。国土、農業、工業、輸出入などのデータなど多岐にわたり、プリントはB4サイズで9ページにもわたります。覚える内容は数え方により変わりますが、200個ほどです。


2.データバンクと「日本のすがた」の比較法

 長男がサピックス通塾時の2018年にもらった(2019年受験用)のデータバンクと、日本のすがた2018、また、今年受験だった知り合いからもらったデータバンクと日本のすがた2021 を比較しました。
人口、農業、工業、輸出入などの分野で見て、2018年のデータバンクと日本のすがたに数字や順位が不一致な箇所がないものはデータバンクの活用可能の候補となります。たまたま年度で変化ががながった可能性もあるので、さらに、昨年度のデータバンクと日本のすがた2021で不一致があれば、日本のすがた2021の数値は最新のもので使用可能と判断しました。


3.比較結果

 上記2の比較結果は次の通りです。

①ほぼ不変の部分である日本の国土(面積、川の長さなど)、雨温図、工業都市の分布などは、過去のデータバンクの内容をそのまま利用可能。

②農業、水産業、工業は、日本のすがた2021のデータが夏にもらうデータバンクと一致するため利用可能。

③人口、輸出入は日本のすがた2021のデータよりも最新データが今後出てくるので利用不可。

まとめると、データバンクの覚えるべき項目約200のうち、上記の①②に該当する約100が先取り可能となります。


4.終わりに

サピックスからデータバンクをもらう時期は、6年生のカリキュラムが本格化する夏となるため、兄の時は覚える時間を捻出するのにかなり苦労した印象があります。
そのため、我が家は購入した日本のすがた2021のデータをもとに、既に先取りを始めています。先取りだけでも100個は覚えることがあるので、それなりに大変です。まだ一周できていないので、コツコツと進めていきます。




2021年3月12日金曜日

東大合格者数

毎年この時期の恒例行事である東大の合格者数の発表がありました。
インターエデュで見る限り、筑駒や女子学院などはまだ出ていませんが、大どころは見えてきました。

東大合格者数は次年度の中学受験の志望動向にも影響を与えるのでチェックしておいた方が良いと思います。

なお、私が数字を見る上でのポイントは、以下の通りです。

①国立医学部医学科を含めた人数がどうか

昔からその傾向はありましたが、今の国公立の医学部は東大と同じくらい、または、東大を超える難易度のところもあります。東大合格できるレベルでも国公立の医学部を受験する生徒さんもいるでしょうから、東大合格者数だけを見ていては、その高校のレベルは測れないと考えています。
国公立医学部の合格者数は、桜蔭、豊島岡、海城などが多く、麻布は少なめですね。
開成はまだ国公立医学部が出ていませんので、数字が出てきたら、今年の東大減少との関係をチェックしたいと思います。

②卒業者数に対する割合

生徒数が少ないがために、合格者数ランキングでは上位になれないケースがあるので、割合も重視しています。栄光176名、武蔵170名、小石川155名など卒業生の数が少ない学校は、人数ランキングに比べて割合で見ると上がってきます。

③現役生の状況

親としては浪人はして欲しくないので、現役生の状況も見ています。学校によっては東大合格者の半数近くが浪人生のケースもあります。そのような学校では、浪人を厭わない校風となっている可能性があります。逆に現役生ばかりの学校では、浪人すれば東大を合格する実力のある子でも、他の学校で妥協しまう事があるのかもしれません。
なお、ランキングを上から見ていったら、小石川の18人が最初に現役生のみの数字になっていました。浪人生の集計がまだなのか、いないのかが気になります。

④前年度との増減

ここが中学入試の志望者に影響します。前年度から増えていると志望者が増えます。ただし、隔年で増減を繰り返しているケースが通常です。少なかった年の翌年は浪人生が数字を稼いでくれて増えますので。2年間だけでなく、数年間見ていくと良いです。

⑤東大理Ⅲの人数

真のトップクラスの子がどれだけいるかが分かります。今年は、海城が3人と躍進し、麻布の2人を超えてます。中学受験で1日校がたまたま残念だった優秀層が入学していたのかなぁ。

⑥私立は見ない

重複合格がたくさんある私立の数字は私は見ていません。下位クラスの高校では、優秀者にたくさん受験してもらって数を稼いでいるなどと言った噂もありますし。
ただし、重複合格を排除した進学者実績を公表している学校もあります。武蔵は進学実績しか出さないことで有名ですよね。その数字なら学校の実力がよく分かりますが、他の学校に比べると見劣りしてしまうんですよね。開成のように両方出せば良いのにと思ってしまいます。

以上、雑感とともにポイントをまとめて見ました。皆様もいろんな視点で見ていただければと思います。
 


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2021年3月11日木曜日

(結果)サピックス新6年3月組分けテスト

組分けテストの物語文の題材だった朔と新のAmazonの在庫が復活しています(楽天はこちら)。再年度の入試で取り上げられることは少ないと思いますが、入試レベルの文章に触れておくには良い機会なので購入しても良いかと思います。

さて、サピックス新6年3月組分けテストの結果が出ました。

平均点は259.6点でした。標準偏差は約67.8でしたので、偏差値60の点数は327点くらいでしょうか。
一方、集計結果からの最終報告値は次の通りでした。
予想平均点:259点〜269点(標準偏差67〜57)
偏差値60予想点数:325.9点

今回は偏差値60点数は約1点ズレ、平均点は範囲の中央値から4点ズレでした。予測の仕方からすると、偏差値60点数がほぼあっていましたが、標準偏差が上振れしたので平均点はズレました。
なお、標準偏差が約68と予想の62より大きくなったので、偏差値60を超えた方は、高偏差値が出にくく、集計のスプレッドシートよりも実際の偏差値が低くなってしまったと思います。ごめんなさい。

科目別の平均点は次の通り。()は1月組分け。
算数 75.7(62.6)
国語 80.0(101.1)
理科 56.9(54.4)
社会 46.9(49.3)
四科 259.6(267.5)

予想していた通り、社会の平均点が低かったですが、1月組み分けとほぼ同じくらいでした。社会が難しいのはサピックス標準なので、例年通りという感じでしょうか。
他の科目は、国語は下がり、算数が上がりました。理科はほぼ変わらず。

息子の結果は約7割と、メダルは遠いものでした。7月に頑張ってもらいます。。。

さて、いよいよ次は山場の春期講習です。その前には復習テストがありますが、拝読しているブログに、この2週間は親はあまり口を出さずに子供さんに取り組みを任せるという方がいらっしゃり、良い取り組みだなと思いました。次回の復習テストならコース昇降に関係ないですし、社会も公民が始まっていないので、万が一その期間の定着が弱くても簡単に挽回できるでしょう。さらに、復習テストが悪ければ子供も本気になる可能性もありますから。我が家もやってみようかなぁ。。。

その後は小学校も6年生となり、すぐにGS特訓、そして7月組分けを経て夏期講習と、あっという間に上期が過ぎてしまうことが想定されます。

本格的な6年生が始まりますが、以下のご準備は万端でしょうか。まだであれば一読していただければと思います。