(2021年7月14日追記)
表の数字を最新の数値に置き換えました。変更点は赤字にしています。
(追記終了)
2021年度の大学入試について、開成、女子学院、雙葉の実績が公表されて、他の学校もわずかに動きがあったので更新します。
また、共学の男女別の進学実績が公表されている小石川をもとに、共学の男女別の実績も見たところ、驚きの結果になりました。
サピックス偏差値60以上の学校で、卒業生数に対する、各大学の合格者割合を見てみました(浅野はサピックス偏差値57ですが、実績が良いので入れました。雙葉は御三家なので入れています。)。
①東大
東大の合格者数
②東大~東工大
東大、京大、一橋、東工大の合格者数
③東大~国医
②+国公立医学部の合格者数(別日程で受験できる防衛医大は除く)
で比較しています。
※素人が作成したものですので、数字が誤っているかもしれませんことをご容赦ください。
1.現役と浪人の合格者数割合
まずは現役、浪人合計の数値です。
※白抜きは、一部未公表の数字があるため、現時点で判明している数をもとにした最低限の数値です。今後合格者が発表されることで、この数字以上となります。
以下、学校名の後ろのカッコは2021卒業生が入学した際の2016年のサピックス偏差値です。(複数回受験校は1回目、共学校は男子の数字)
- 筑駒(70)は、東大~国医学部まで入れた③が7割と驚異的な数字です。中学受験の難易度を考えると、納得ですね。
- 桜蔭(62)は、医学部志望が多いようで、③は筑駒(70)、聖光(63)に次ぐ数字となっています。他の女子校と比べると圧倒的な数字です。
- 開成(66)は、筑駒に次ぐ数字となっています。
- ③で見ると駒東(61)が5位に入って、麻布(60)を抜いています。当時は駒東の方が偏差値が高かったのですね。
- 東大合格率は10%程度のところもありますが、国公立医学部まで含めるとほぼ3割近い数字となっています。
- 神奈川は①②ともに聖光(63)が栄光(61)に勝っています。②で見ると浅野(56)も栄光に肉薄しています。
- 共学で見ると、渋幕(63)が①③でトップ、小石川(56)が②でトップになっています。
- 広尾は2016年は医サイ偏差値が50と今(61)に比べると大幅に低い時代でしたので、これからの急上昇が期待されます。
2.現役合格者数割合
次は、現役生に限った数字です。
※白抜きは、一部未公表の数字があるため、現時点で判明している数をもとにした最低限の数値です。今後合格者が発表されることで、この数字以上となります。
- ここでも筑駒(70)がトップですが、桜蔭(62)の数字が相対的に上がっています。
- 現役で4割以上の生徒が東大~国医に進学する、筑駒(70)、桜蔭(62)、聖光(63)は素晴らしいですね。
- 開成(66)は①②で聖光(63)に負け③では桜蔭(62)にも負けています。浪人してでも東大へという思いがあるのでしょうか。
- 現役に限ると、数値が大きく下がる学校もあります。現役にこだわるか、浪人しても上の学校を目指すかの校風の違いでしょうか。
- 現役で見ると駒東(61)が麻布(60)武蔵(55)に①②③の全てで勝っています。実績からすると御三家と言っても申し分ありません。
- 神奈川で見ると①②ともに聖光(63)が栄光(61)に勝っていますし、差も広げています。聖光(63)は現役実績がとても良く、①②③全てで開成(66)に勝ちました。伸び盛りの学校ですね。浅野(56)は②で栄光を超え、③も上位に食い込んでいます。
- 共学校のトップは①は渋々(54)、②③は小石川(56)となりました。両校とも直近のサピックス偏差値は渋々が58、小石川が60と上がっているので、今後の伸びも期待できます。なお、小石川(56)は国立医学部の数字が少ないです。②で勝っていた日比谷に③で負けています。
- 広尾は2016年は医サイ偏差値が50と今(61)に比べると低い時代でしたので、これからの急上昇が期待されます。
個人的な狙い目校は浅野(56)でしょうか。入り口に対しての出口実績がとても良いです。
あとは聖光(63)の現役実績の良さが光っています。神奈川県民であれば、開成(66)に行く必要はないかもしれません。
3.現役合格者数割合(小石川男女別あり)
全体的に見て、桜蔭以外の女子校の実績が共学校に対して低く見えます。そこで、共学校について、男女別の実績を公表している小石川を男女に分けてみました。(正確な卒業生の男女比がわからなかったので、募集人数の80人ずつとしています。eduによると卒業生数が155人なのでさらに数字が良くなる可能性もあります。)
※白抜きの学校は、一部未公表の数字があるため、現時点で判明している数をもとにした最低限の数値です。今後合格者が発表されることで、この数字以上となります。
- 小石川男子(56)の実績がかなり上に位置しています。①②③全てで麻布(60)や駒東(61)を、②③では開成(66)を超えています。②では筑駒(70)に次ぐ数字となっています。ただし国立医学部は現役男子は0人のため、③では桜蔭(56)に次ぐ4位となっています。
- 小石川女子(56)は男子に比べてかなり下に位置しています。①②では女子校に対して健闘していますが、③では負けています。
私の勝手な想像では、共学校の男子は恋愛に気を取られ出口実績が悪くなると考えていましたが、全くそのようなことはありませんでした。小石川の状況を踏まえると、逆に男子校よりも実績が良くなっているように見えます。
また、女子については(桜蔭以外の)他の女子校と実績は大きく変わりませんでした。
進学実績だけを見て、共学ではなく男子校を選んだり、女子校でなく共学を選んだりするのは、ちょっと違うかなと思います。
小石川の結果を踏まえると、渋幕(63)、渋々(54)、日比谷などの共学校についても男女別のの実績がどうか気になるので、公表してほしいですよね。
特に渋々は女子(57)の方が男子(54)よりも入口偏差値が高いですが、このケースにおける出口実績がどうなっているのか非常に興味があります。
中学校選びには、「東大」にこだわるのか「京大、一橋、東工大」「国立医学部」も視野に入れているのか、「現役」にこだわるのかも含めて考える必要があると思います。
率で比較するだけでも、単純な人数での比較とは異なった結果が出てきますので、皆様も、ご自分の重要視する指標について色々と比較してみてはいかがでしょうか。
特に今回の分析は単年度なので数年間見たら違った結果が出てくるとも思います。
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